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久しぶりに、小説を読みました。田山花袋の少女病という小説です。

いい歳したおっさんが、通勤途中に見かける可愛い女の子達に妄想を膨らませて悶々として「うわああああ!!」ってなって、なんだかんだで悲劇的な結末を迎えるお話。





・・・え?

いや、僕の事ではなくて、小説の中のお話ですよ?

僕もまぁ、恋人が居る・居ないに関わらず、街行く可愛い女の子を見かけては、その溌剌(はつらつ)とした美にうっとりすると同時に、何故か、どうしようもないある種の絶望感の様な感情を抱く事が多々あります。よく、バンドメンバーの片貝と「可愛い子見るとなんか辛くなる。」なんて話をします。

この小説の中で、主人公(37歳)は自身の老いと目前の少女を対比させながら、追憶に耽ってみたり、現実から目を逸らせてみたり。なるほど、大人になればなる程、逆に辛いのかもしれません。

面白い事に、この小説が書かれたのは何と1907年、100年以上昔に書かれたものなのです。今も昔も(一部の)男子が抱えるリビドーは、一緒なんだなぁ。

少女病(≠ロリコン)を患う全ての男子に読んで欲しい一冊だと思いました。

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この少女病でも、夏目漱石の小説でもよく使われている(というか、この時代は皆使ってたのかな?)

「好い(いい)」

という表現が好きです。

「良い」はどちらかというとgoodのニュアンスで「好い」はlikeの成分が多く含まれていると、勝手に思っています。まぁ、あんまり違いはないのかも知れませんが、僕は「好い」という表現に独特の雰囲気を感じながら読んでいます。

解りやすく例えると、

誰が見ても美人だと言う、ギリシャ彫刻の様な美人さんは「良い」

なんかちょっとブスなんだけど、なんか、なんか、すっげーグッとくるんですけど!!みたいな女の子は「好い」

そんな感じで使い分けています。

「aikoってなんか好いよね。」みたいな。

2014-09-24-13-06-35